暗号通貨に興味があり、取引したいと思っている人はたくさんいると思います。
今回はその中でも、ネム(NEM/XEM)の特徴、今後成長しうる理由、ネムの今後の方向性などを紹介します。
この記事を最後まで読んでいただければ、自信を持ってネムをトレードできるようになります。
そもそもネム(NEM/XEM)とは?
ネムは、2015年4月から販売されている仮想通貨です。
頭文字をとって名付けられたこの言葉は、New Economic Movement(新しい経済運動)を意味します。
実はネムは通貨の名前ではなくプラットフォームの名前であり、コインの名前はゼム(XEM)です。
※ただし、ネムは一般的に仮想通貨としても呼ばれます。
ネムは有望な仮想通貨であると広く認められていますが、ネムを一気に有名にしたのは、2018年1月にあったコインチェックの「ネム流出事件」でしょう。
約580億円という巨額の資金がハッカーに盗まれたという事実は、多くの人に記憶に新しいと思います。
しかし、ネム自体は安全性の高い暗号通貨であり、今回の事件でその価値が低下したわけではありません。
ネムは2021年3月にシンボル(XYM)という新しい仮想通貨を生み出し、注目を集めました。
ネムは現在、国内の暗号通貨取引所では、コインチェック、DMM Bitcoin、Zaif、GMOコインの4か所で購入できます。
まだ数は少ないですが、今後売買可能な取引所が増える見込みで、将来的にICOできる仮想通貨としても評価が高いので、これから取引を始めたい仮想通貨初心者の方でも推奨仮想通貨の一つです。
ネムの特徴
非常に高いセキュリティ
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/1771087
コインチェックの流出というイメージが強いネムですが、ネム自体にセキュリティの脆弱性があるわけではありません。
実は、ネムは安全性の高い仮想通貨なのです。
例えば、ハッカーがネムの情報を改ざんしようとしても、それを排除する仕組みがあり、数ある仮想通貨の中でも、ネムのセキュリティは高く評価されています。
ネムのセキュリティは、他の仮想通貨とは少し異なるシステムに基づいています。
ブロックチェーンのデータベースでお互いを監視することで、悪意のあるノードを素早く発見することができるのです。
高速かつスピーディーな処理により、迅速な取引を実現

出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/2593078
ネムは、取引スピードが速い仮想通貨です。
よく比較されるのがビットコインとの違いですが、ビットコインは取引の承認に10分ほどかかるのです。
一方、ネムは取引の承認に1分程度しかかかりません。
取引に時間がかからないというのは、特に複雑な取引や金額の大きい取引の場合に有効です。
この違いはブロックチェーンに関係しており、暗号通貨で取引が行われるとブロックチェーン上に新しいブロックが形成されますが、ビットコインはブロック形成に複雑な計算が必要で時間がかかります。
一方、ネムはブロック形成に時間がかからないため、承認が早いのが特徴です。
トランザクションが独自の取引承認になっている

出典:https://runsystem.co.jp/saimu/debt-interest-simulation/
トランザクションとは、仮想通貨の取引記録です。
取引を承認することで、仮想通貨取引が成立します。
ネムの取引承認は、PoI(Proof of Importance)と呼ばれるシステムに基づいており、独自の特徴を有しています。
「貢献」するたびにマイニングの成功率が上がっていくのです。ネムを長期間保有しているユーザーやネムを大量に保有しているユーザーは、貢献度が高いと判断し、評価されます。
この承認制度(ビットコインでいうマイニングにあたるもの)のことをハーベストと呼びます。
ビットコインの取引承認はPoWと呼ばれるシステムで行われますが、複雑な計算を経て採掘に成功するため、高性能なコンピュータを利用できるユーザーが有利になります。
ネムの取引承認システムは全く違う方向性を持っているので、誰でもハーベストできる機会があります。
マネーサプライに上限がある
出典:https://www.kerkerian-avocats.fr/activite-juridique/creances-expulsion/wallet-2754173/
現在のネムの発行枚数は899,999,999枚であり、上限に達しています。
新たに発行する予定はありません。
発行上限を設定することで、通貨が増え、価値が下がりすぎるのを防ぐことができます。 今後、ネムの市場評価が高くなれば、希少性による価格上昇も期待できます。
前述の通り、ネムは発行枚数が制限されているため、ビットコインのようなマイニングはありません。
その代わり、ハーベストというマイニングのようなものがあります。
Harvestに参加するには10,000ネムが必要で、これは2022年4月のネム価格で換算すると約14万円です。
ネムのウェブサイトから専用ウォレットをダウンロードし、ネムを入金します。
一定期間ネムを保有し続けるか、ネムの流通に貢献する取引を複数回行うと、報酬が支払われます。
また、ネムの購入には仮想通貨取引所が必要ですが、セキュリティの観点から国内の取引所を利用することをお勧めします。
ネム(NEM、XEM)と他の通貨との3つの主な違い
これまでネムの概要について説明してきましたが、ここではネムが他の通貨とどのように違うのかについて説明します。
ネムの概要で解説した部分もありますが、もう一度見ていただき、ネムと他の通貨の違いを理解していただければと思います。
承認へのアプローチ:PoI
前述しましたが、他の通貨との違いの第一は、独自のアルゴリズムであるPoI(Proof of Importance)を用いた取引の承認方法です。
PoIでは、ネムの保有枚数と送金頻度から「PoLスコア」を作成し、このスコアによってユーザーの重要度を判断しています。
つまり、ネムのネットワークを利用することで、より多くの人が報酬を得られる仕組みなのです。
かつてのPoW(Proof of Work)では、高性能なPCが必要とされ、資金力のあるマイニング会社がすべての報酬を受け取る状態が続いていたのです。
ハーベスト
次に解説したいのは、一般にマイニングと呼ばれる承認プロセスの違いです。
ビットコインでの「マイニング(採掘)」はネムの「ハーベスト(収穫)」で、最低1万XEMが必要ですが、ネムの公式ウォレット「ナノウォレット」を一定期間使用し、ウォレットに入金することで誰でも参加できるようになります。
ハーベストは、参加者にランダムに承認が支払われるため、一般の人でも参加でき、報酬を得ることができます。
通常のマイニングでは、早く計算できるマイナーに報酬が支払われるため、高性能な性能を持つパソコンが必要ですが、ハーベストはそうではありません。
また、PoIスコア(プラットフォームへの貢献度)が高いほど、報酬を受け取る確率が高くなるため、個人がプラットフォームを利用するインセンティブにもなっています。
アポスティーユ
3つ目は、アポスティーユです。
これはブロックチェーン技術の力を応用したネム独自の機能で、土地の所有権や遺言など正当な存在根拠について第三者による確認(チェック)を必要とする公文書としての機能です。
文書の偽造を防ぎつつ、手間を省くことができる機能として、以下の機能が期待されています。
- 土地・美術品の所有権
- 企業監査データ
- 契約/債務情報など
ネムは拡張性が高く、公的な認証を必要とするあらゆる記録に適用できるため、様々な可能性を持っていると言われています。
今後、アポスティーユが一般化すれば、ネムの需要も価格も高まるでしょう。
これらの事実から、ネムが最も有望な仮想通貨の1つであることは明らかです。
今ある資金でネムを買い始めることをお勧めします。
シンボル(XYM)
出典:https://www.photo-ac.com/main/detail/17710854
シンボルはネムのメジャーアップデートで生まれた新プラットフォーム
シンボルは、2020年11月に発表されたカタパルトアップデートを受けて、ネムが新たに作成したプラットフォームです。
2021年3月にシンボルは運用を開始し、新たな仮想通貨「ジム(XYM)」を発行しました。
ゼム(XEM)との違い
ゼムからジムへのアップデートにより、さまざまな違いが生まれました。
ひとつは、すでに高いレベルのセキュリティがさらに向上したことです。
その理由は、ブロックチェーンのシステムがバージョンアップし、マルチシグというシステムが導入されたからです。
また、ブロックチェーンのバージョンアップにより処理速度が向上し、1秒間に約4,000件の取引を承認できるようになりました。
処理速度の速さで知られるリップルでも、1秒間に1,000~2,000件のトランザクションだと言われています。
取引承認が早いので、複雑で大規模な取引も迅速に完了することができます。
ネムはパブリックブロックチェーンを1つしか持っていませんが、シンボルはパブリックとプライベートのハイブリッドになっています。
これにより、トランザクションのスピードが格段に向上しました。
また、コンセンサスアルゴリズムも変更されました。
ネムのPoIに対して、シンボルはPoS+という形式にバージョンアップしています。
環境に配慮したオリジナルのPoIよりもさらに省電力になり、様々なリスクに対するセキュリティも強化されました。
シンボルはどんなサービスに利用されているか
ビジネス向けに設計され、高速な取引が可能なシンボルはどのようなサービスに活用されているのかをご紹介します。
1:NFTマーケットプレイス
「NEMBER ART」というNFTマーケットプレイスがあり、XYMでNFTのアートを購入することができます。
スペインのPeersyst Technology社が開発したサービスで、ここで販売しているNFTはすべてXYMで購入することができます。
2:建設業向けプロセスシステム
シンボルは、南米に拠点を置くグローバル企業Bimtrazer社が提供する建設業向けプロセスシステムプラットフォーム「BIM」に採用されることが分かっています。
進行中のプロジェクトの進捗状況を把握し、ほぼリアルタイムで共有することができ、計画そのものと現状とのギャップを分析することで、効率化を継続することができます。
また、進捗状況を顧客と従業員の双方が簡単に共有することができます。
シンボリックブロックチェーンを利用することで、工事工程の改ざん防止管理システムとして機能することになります。
3:DeFi市場へ参入
DeFiとは、Decentralised Financeの略で、金融仲介アプリのことです。
2021年にブロックチェーンプロジェクト「NEM(XEM)」が大幅なアップデートを行い、分散型アプリケーション(Dapps)を開発する組織「Fantom Foundation」との提携を発表しました。
Fantom社はブロックチェーンの処理能力などパフォーマンスとセキュリティを追求しており、今回の提携により、このシンボルがFantom社のブロックチェーンネットワークのひとつとなる可能性が広がりました。
ネム (XEM / NEM)、シンボルが今後成長しそうな理由
出典:https://www.ac-illust.com/main/detail.php?id=1029166
非常に高いセキュリティ
前述したように、ネムは安全性の高い仮想通貨です。
悪意のある侵入者が情報を改ざんしようとしても、「EigenTrust ++」というシステムで排除することができます。
また、マルチシグネチャーと呼ばれる複数の署名を設定することで、取引の安全性を高めることも可能です。
また、セキュリティが向上したことで、様々な悪意のある攻撃のリスクを低減し、その結果、通貨の価値を向上させることができます。
各国政府との協力
ネムは、2018年のアラブ首長国連邦、2019年のマレーシアなど、各国政府との協力関係を築いてきました。
コロンビアでは、公的機関もシンボルの採用を決定しています。
国レベルでのサポートがあれば、ネムは大きな信頼性を得ることができます。
mijinの可能性が大きい
mijinは、プライベートブロックチェーンです。
このmijinはネムの上に構築され、相互にリンクすることが可能です。
すでに400社以上の企業がmijinを利用しています。
今後、暗号通貨が普及すると、mijinのようなプライベートブロックチェーンが必要になる可能性が高いため、原資となるネムの価値が高まることが予想されます。
スケーラビリティが高く、ICOが一人でも可能
ネムは、拡張性の高い暗号通貨です。
その一例が、ネムのプラットフォームを利用して誕生した「mijin」です。
さらに、ネムの高いスケーラビリティはICOにも利用され、一人でもICOに参加することができます。
ネムはICOを通じて独自のトークンを発行して資金調達を行うことで、企業活動の活性化に貢献していると言えます。
ネム(NEM/XEM)とシンボル(XYM)の懸念点と将来的なネガティブ要素
出典:https://pro-foto.jp/free/product_info.php/cPath/21_50_109/products_id/5325
NEMは将来的に期待されている通貨ですが、近年は価格が低迷している通貨でもあります。
"なぜNEMの価格が低迷しているのか?"
"今後、NEMの価格は上がるのでしょうか?"
そんな方のために、懸念点と将来的なネガティブ要素を解説していきます。
ネムに関する懸念点1:コインチェックの通貨紛失
トレーダーの中には、コインチェックの流出を懸念し、ネムが今後価格を上げることは難しいと考えている人もいます。
2018年1月、ハッカーによって580億円近い仮想通貨がコイン小切手から流出する事件が発生したことは大きくニュースに取り上げられました。
流出した通貨がネムだったこともあり、第一印象はネガティブだったという人も多いかもしれません。
もちろん、今回のハッキングはコインチェックのセキュリティが低いために起こったものであり、ネム自体のセキュリティ能力とは関係ありません。
ネムの懸念点2:扱っている取引所が国内では少ない
日本ではネムを売買できる取引所が少ないため、今後、ネムの価格は簡単には上昇しないと考える方もいます。
ネムは日本人に最も人気のある通貨の一つですが、日本では取り扱っている取引所が非常に少ないのが現状です。
しかし、ネムを扱う取引所は少しづつ増えてきています。
この調子でネムを扱う取引所が増えれば、今後の取引量も増えていくことでしょう
ネムの懸念点3:競合
「ネムに似た仮想通貨があるため、需要が細分化され、今後価格が上昇しにくい」という意見があります。
ネムの技術に似た特徴や方向性を持つ通貨はいくつかありますが、有名なのはイーサリアムです。
イーサリアムは、ネムと同様のプラットフォーム型仮想通貨です。
ブロックチェーン技術を活用し、さまざまなサービスやコンテンツを生み出すことができるのです。
ネムとイーサの未来はとても似ています。
ネムの仮想通貨取引所おすすめランキング
出典:https://amanaimages.com/home.aspx
ネムを購入するのにおすすめの仮想通貨取引所は以下の通りです。
コインチェック
コインチェック株式会社は2012年に設立されました。
2018年1月、大規模なハッキング事件に見舞われましたが、東証一部上場のマネックスグループの保護のもと、事業の立て直しを図り、2019年に仮想通貨の取引を開始しました。
2022年現在、スマートフォンアプリの累計ダウンロード数が450万を超えるなど、使いやすさに定評のあるサービスです。
決済手数料は無料。
国内最多の17通貨に対応し、日本ではコインチェックしか扱えない仮想通貨が多数存在します。
コインチェックの口コミ・評判
- アプリが使いやすく、簡単に注文できる。
リーズナブルな手数料で、機能も充実しており、欠点が見つけにくい取引所だと思います。
(50代女性) - 特に、チャートは見やすいですね。
コインチェックのポイントは、取引できる通貨の種類が豊富なことだと思います。(20代・男性) - 初心者でも戸惑わないわかりやすいアプリがあるのは良いことだと思います。
仮想通貨は初めてですが、使い方をマスターできてよかったです。
(40代・女性)
DMM ビットコイン
DMM ビットコインは、DMM.comのグループ会社であり、DMM.com証券を保有する合同会社です。
多くの銘柄にレバレッジをかけて使って取引できるのがメリット。
ボラティリティの高い仮想通貨を利用して取引量を増やしたい方にとって、便利な取引所です。
DMMグループは、仮想通貨取引が始まる以前からFX(DMMFX)を手掛けていたので、DMMFXが培ってきた独自の技術を取り入れ、高性能で使いやすい取引ツールとなっています。
DMMビットコインの口コミ・評判
- 国内最大級の取引所だけあって、システムも堅牢で、セキュリティ対策も万全なので、安心して利用できます。
使いやすく、注文しやすい。
機能も充実しており、欠点が見つけにくい取引所だと思います。
(30代・男性) - 年中無休でサポートを行っており、とても不安な初心者の方でも安心して利用することができます。
(20代・女性) - 若い人にも使いやすいと思います。
スマートフォン版でも画面が見やすく、レスポンスも良好です。
(30代・女性)
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GMOコインの口コミ・評判
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コールドウォレットでの保管やマルチシグなど、さまざまな対