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Windows 10 Mobile 2016 一問一答

Merry Christmas ! 今年も無事クリスマスを迎えることが出来ました。

昨年に続いて新しいデバイスラッシュと市場の浸透度、世界における浸透度、アプリの状況といろいろなギャップを感じながらの Windows 10 Mobile の2016 を一問一答形式でまとめます。マジ、いろんな人に聞かれるんですよ。

ってか、たいして一問一答になってないうえやたら長くてすいません。

なおこの内容はあくまでも高橋により個人的な見解であり、会社としての見解というわけではないことはご了承ください。


Microsoft は Windows 10 Mobile に注力しないのか?

Windows 10 としてプラットフォームが統一されたこともあり、もうOSとして、アプリ市場としてもしくはそのための情報として「Phoneに特化」する必要がなくなった。というのがまず一つの回答になるのかと思います。

今までであればPhoneのアプリをストアに!と言ってたわけですが、もうUWPで統一された今はPhoneだけを特別視する必要はなくなった。そういう意味では「Phone」の情報が減ったように見えますが、実はWindows 10 の情報がほぼPhoneになっていると見た方が良いです。実際にBuildのUWPのセッションの多くではPhoneを使ってデモを行っていたりします。

OSとしてみれば、Insider Preview の進捗を見れば、Windows 10 Desktop と同じくらい Windwos 10 Mobile にもしっかりと注力し、アグレッシブにOSの強化を図っていることがわかります。

特に今年については企業向けのセキュリティや認証系の機能もこの一年の間にたくさん入ってきています。そのため一般受けしないのであまり記事にはされなく、多くの方は見えていないことが多いですが、本質的にはこれまで以上に進化した一年だったといいたい。


Microsoft は Lumia を捨てるのか?

この言い回しでいったい何人に聞かれたことか? (直接orオンライン)

まずその前に、マイクロソフトにとってハードウェア ビジネスというのは、もしくは1st Party デバイスというのは戦略的にどういう意味を持つのか考えてみたい。実際コンソールであるXBOXや周辺機器を除いて、いわゆるPCとMobileについては、ハードウェア ビジネスを行っていなかった。そして Surface が登場する。

Microsoft はなぜSurface を自社で出したのか?マイクロソフトは、これから先のPC の形態がどのように進化するのか、すべきなんかを研究し その為に必要な機能を Windows 8 に盛り込りリリースした。しかし出来てたPCは皆これまでと同じラップトップかデスクトップだけだった。Windows 8 に盛り込まれた先進的な機能はいわばおまけとして扱われることになる。「目指したPCの形はそうではない!」だったらどういうものが次の世代のPCなのか、それを自分たちで作り見せるしかない。そうやって出てきたのが2in1というフォームファクターを作ったSurface である。… って私は思っていますw

おそらくSurface Studio やDial も同じで、次の世代のクリエイターのためのデスクトップ機のあり方はどうあるのか?PCと人はどのように対話するのか?それを突き詰めてデバイスとして昇華させたのがSurface Studio なのだと思う。

では Windows Mobile はどうか。Nokia との一件があり、Lumia は Microsoft のブランドとしてリリースされることになった。しかしこれはSurface の流れとは違うことはわかると思う。そんな中でSurface の様に「次の世代のデバイスの在り方を具現化するための自社ブランドデバイス」としてリリースされたものが一つあると思っている。それは多分 Lumia 950/950XL だろう。なぜか?

それは、これらが Continuum for Phone を初めて搭載したデバイスだからである。Microsoft が考える次の世代のモバイルデバイスに求められる機能の一つが Continuum for Phone とすれば、それを搭載したフラッグシップモデルである 950はSurface と同じような想いを持ったデバイスだと私は考える。

そしてそういう意味ではもうNokiaのデバイスの様に多種、多機種をリリースすることはもうないだろうなとも思っている。多種多様のデバイスを売ることがは必ずしもマイクロソフトのハードウェアビジネスではないだろうから。

では Microsoft は Lumia を捨てるのか?今年多くの方に聞かれ足り言われたりした言葉の一つです。そもそも皆さんが考える「Lumiaを捨てる」状態はどういう状態なのでしょうか?

  • Microsoft がデバイスを出さない
    これは多分ないと思いますし、そう願いたい。次の世代のデバイスのあるべき姿が見え、それを実装したOSが出たら多分それを具現化したものをフラッグシップモデルとして出すと思う。
  • Lumia という名前を使わなくなる
    これは十分ありうると思う。そもそもLumiaでなければならない理由はほとんどないはずだ。目指すものが変わればブランディングも変わってくる。
  • 既存のデバイスのOSの更新が出なくなる
    これに関しては今多くのLumiaは10へアップデートが出来ており、10の更新はハードウェに依存しない更新を確実に進めている今、今10に上がっている機種はそのまま更新が当面はできると思う。もちろん新機能が使えないということは十分考えられるが、その多くはパフォーマンスやセキュリティなのでそこは仕方がない。

ということで、Microsoft は Lumia を捨てるのか? というと「新しい形のPhoneがいつか出てくるのだおともう」というか個人的に期待している、というのが回答になるかと。


MSはもうiOSとAndroidしか見えていないよね

Xamarin や新しいアプリのリリースなど、もうiOSとAndroidしか見えていないよね?みたいな。一部初めの質問と被るかな。

これは、どこかでちゃんと言っていた気がする。我々はちゃんとモバイルを含めた統合プラットフォームを提供する、という意味で Windows 10 と各種デバイスをリリースし、そしてクラウドの世界ではMicrosoft Azure を提供し、数々のサービスも提供してきた。

しかし、現実としてモバイルデバイスの市場はほぼ iOSとAndroid の2強であり、そこでビジネスをしなければ誰も生き残れない。だから今はメインのモバイルデバイスに対しても製品やサービスを提供を進めなければならない。iOSとAndroid の市場が見えているからこそ、そこでMicrosoft のソリューションを使ったサービスを展開している。

そうしながら、肩を並べて Windows 10 Mobile でも同様なことが出来るような形で進めてきている。Xamarin + UWPがまさにそれの一つだろう。


高橋(or しのぶちゃん)は何をやっているんだ

Windows 10 のSurface でペン関連のソリューションやってみたり、Desktop App Converter を使ってもらってアプリのストアへの移植を進めていたり、Insider Preview を追っかけていたり、Surface Hub や Cortana と戯れながら、HoloLens の担当エバンジェリストとして活動をしています。


意外と奥が深かったOfficeの動作環境

その共通項は Windows 10 。

その枠組みの中で Phome もちゃんとやっています。今年も各キャリアさんのところにも行ってきましたし。まぁ実際 Microsoft 社内でも Windows 10 Mobile に関してはよく直接声をかけていただいてます。


今年のTop 3デバイスは?

私の基準は、高機能、新機能、快適性と安定性、そして拡張性。それを基準として考えた私の中でのTop 3はこちら。

  1. HP Elite X3  (6”/ 2560/ 820/ 4GB/ 64GB/ C)
    完璧に全部入りの現時点で世界最強のWindows 10 Mobile デバイス
  2. Liquid Jade Primo (5.5”/ 1920/ 808/ 3GB / 32GB / C)
    スリムなボディに秘めた力。やりたいことは全部できます。

    Softbank 503LV (5”/ 1280/ 617/ 3GB / 32GB / MicroB)
    コンパクトなところも力の一つ。フルスペックハイエンド。

    MADOSMA Q601 ( 6”/ 1920/ 617/ 3GB/ 32GB/ MicroB)
    見た目シンプル、使えば満足。もっともバランスに優れたデバイス。
  3. VAIO Phone Biz (5.5”/ 1920/ 617/ 3GB / 16GB / MicroB)
    こだわりのアルミボディに必要な機能を詰め込んだマシン。

Top 3 って言いながら5機種あるじゃんとかは許してw

一位の HP Elite X3 はもう脱帽で、初めて950を抜いた感がある唯一のデバイス。大画面で超高解像度。タッチと虹彩のデュアルHello。バッテリー容量もダントツ。次点の Jade と Q601 はコストパフォーマンスも含めて甲乙つけがたい。 503LV は一見すると解像度と画面サイズで低スペックにも見えるが、むしろ逆にコンパクトで解像度が抑えられている分動きは快適。メモリやストレージもしっかり確保されていて、ある意味バランスがとれている。

いずれもハイエンドデバイスで、全てContinuum for Phoneが使える。そして皆3GB以上のメモリを搭載しているのも Continuum for Phoneでの利便性としては重要です。

昨年はローエンドデバイスが中心に様々なメーカー様から新デバイスが出たが、今年はハイエンドデバイスが、キャリアの法人モデルとして登場した。これからのためには大事な進捗である。


来年はどこに注力したらいい?

新しいアプリタイプ

が出てくるかもしれない。そうARMでフルスペックのWindows が動くという話。ただ単にARM CPUを使った小型タブレットが出てくるだけなのかもしれないけど、Windows 10 Mobile で動作するアプリケーションタイプの拡張という方向に技術が派生してくれると、楽しい。

3DでPCとの連携

クリエイターズアップデートなど3DやVR,ARなどがWindows 10 の技術になってくる流れがある。この中で Windows 10 Mobile がどのような役割を果たすのかはまだ見えないが、3Dオブジェクトの生成のためのデバイスとしてデモられていたこともある。Windows 10 Mobile はその機動性から、ハイパフォーマンスなPCと、リアルな世界の中間にいて、リアルな世界とアプリの世界をつなぐための役割をこれからも担っていくと思う。というかそういう位置付けてアプリ開発もしてほしい。

ボイスと顔認証

既にこの技術は実装されているがそれがさらに進んでいく。Congnitive Service と、AI、Machine Learning。モバイルデバイスのカメラやマイクを使ってより人との対話を自然に進められるように最速で進歩しているのがこの部分。今はまだ「出来たらいいね」が来週には突然「API一つで実現」出来るようになる、それがこの分野の勢いである。

Home IoT 連携

デバイスの仕様、APIの仕様、プロトコルの統制などいろいろあるが、ぼちぼちこの分野は汎用化して進んでもいいかな、と。既にBluetooth を使って家のカギをスマフォで開けるようなものが出ているが、より広くこういった技術を使えるようになってほしいかと。

開発手法の進化

既に進んでいる分野ですがさらに進むでしょう。開発の簡略化、自動化、プロトタイピングから、デザイン、実装に至るまで、様々な技術が連携しあい、より定型な部分を少ないコーディングで短時間で実装できる方法が加速することでしょう。勿論クラウド連携はより自然に無意識に近い形で使えるようになるかと。


最期に

Windows 10 Mobile を使ってくれている皆様本当にありがとうございます。Windows Store にUWPを公開してくれている皆様、本当にありがとうございます。そして、Windows 10 Mobile のデバイスを世にリリースしてくれました、メーカーの皆様と通信キャリアの皆様。本当に感謝しています。

本当は本を書きたいです。でも残念ながらちょっとまだ時間が取れない。

日々の活動の中で皆さんに様々な情報をアウトプットしながら、次は de:code 2017 でまた進化の一端をお届けできると思います。

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Windows 10 Mobile 2016 一問一答

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