アコムが発行する少し特殊なクレジットカード「ACマスターカード」。
このページではACマスターカードの特徴とデメリットを細かくまとめています。
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ACマスターカードは独自審査&最短即日発行できるクレジットカード
ACマスターカードは「カードローンにショッピング機能がついたもの」と揶揄されることもありますが、中らずと雖も遠からずと言えるでしょう。
少し特殊なクレジットカードで、簡単に特徴をまとめると次のとおり。
- リボ払い専用の年会費無料クレジットカード
- 審査が独自なので他社カードで落ちた人にも可能性がある
- 全国にある自動契約機(むじんくん)で最短即日発行できる
- ポイントプログラムやサービスは一切ない
- ETCカードや家族カードも発行不可
- Apple Payや電子マネーも使えない
クレジットカードとして見るとデメリットが多く異質なACマスターカードですが、実は大きな存在意義もあります。(デメリットは後半でくわしくご紹介します)
他のクレジットカードで審査落ちした人にも可能性あり?
「他のクレジットカードはことごとく審査落ちしたけど、ACマスターカードだけは通った」という口コミも少なくありません。
一言で例えると「最後の砦」的クレジットカード
ACマスターカードは決して審査が甘いわけではありませんが、他社とは異なる独自の基準(カードローンに近いものと推測)があり、他のクレジットカードで審査落ちした人でも可能性はゼロではないため、ある種「最後の砦」のポジショニングでもあると言えるでしょう。
一説によると、一般的なクレジットカードと比べて「過去(クレヒス)よりも現在(返済能力)を重視する傾向」があると言われています。
ただ、消費者金融アコムが発行するカードなので、どうしても「借金」というネガティブな印象もあり、人によっては周りに堂々と言える類のカードではないかもしれません。
他カードに落ちてからの挑戦もオススメ
ACマスターカードはその特性上、クレジットカードとしてのサービスや機能だけを見ると正直なところ最悪。
オトクで汎用性の高いカードに挑戦してダメだった場合に申し込むのがオススメです。(収入が安定している20歳以上69歳以下であることが前提)
- 欲しいクレジットカードを申し込む
- 審査落ちしたら数カ月後に汎用性が高く審査も厳しくない楽天カード等を申し込み
- それでも審査落ちしたらACマスターカードに申し込む
たとえばこんな流れで考えてもいいでしょう。
ACマスターカード
最短即日発行できるクレジットカード
ACマスターカードの恩恵を最大限受けられる人は、以下のいずれかに当てはまる人です。
- 他のクレジットカードの審査に落ちた
- 今すぐクレジットカードが欲しい
インターネット申し込みをした場合、ACマスターカードには二つの受け取り方法がありますが、後者の受け取り方法であれば最短即日発行が可能です。(しかも仮カードではなく本カード)
- 郵送での受け取り
- 自動契約機(むじんくん)での受け取り
ACマスターカードは急ぎでクレジットカードを発行したい人にもピッタリのカードと言えるでしょう。
申し込み~審査~受け取りまでの流れ
- 公式サイトの3秒診断で審査通過の見込みチェック
- 必要書類の確認と準備
- オンラインで申し込み
- メール確認&本人確認書類の提出
- オペレーターからの電話案内
- 勤務先に電話(在籍確認)
- メールor電話で審査結果の通達
- WEBで契約確認&同意
- 自動契約機でカード受け取り
下記記事ではクレマイ編集部スタッフが実際にACマスターカードを発行し、体験談&申し込み~受け取りの流れを徹底解説しています。
MasterCardブランドなので使いやすい
国際ブランドは選べませんが、ACマスターカードは名前のとおりMasterCardブランド。
マスターカードは世界シェアがVISAに次ぐ2位なので、旅先でもストレスなく使えるのが大きな利点です。
海外利用時の外貨手数料が割安だったり、海外ATMでのキャッシングがしやすいといったメリットもあります。
キャッシングとショッピングの限度額設定
「アコムのクレジットカード=キャッシング」と思う人もいるかもしれませんが、ACマスターカードはショッピング利用も可能です。
ショッピング枠とカードローン枠の限度額は審査によって決められますが、どちらか大きい方の金額=利用限度額となります。
たとえば以下のように枠が決まった場合、
- カードローン契約極度額:30万円
- クレジット利用限度額:40万円
全体で利用できる金額は40万円となり、その範囲内であれば割と融通を利かせて使えます。
リボ払い限定、でも一括返済も可能
ACマスターカードで買い物をした場合、自動的にリボ払いとなります。
ただし、リボによる毎月の支払い金額よりも多い金額を支払うこともできるため、一括払いして手数料も節約することも可能です。(事前連絡なども必要なし
このあたりは後半の「ACマスターカードのデメリット」の項でくわしくご紹介します。
ACマスターカードの7つのデメリット
ACマスターカードは「独自審査で最短即日発行できる特異なカード」と捉え、マイナスな側面もしっかり理解しておくのがオススメです。
「クレジットカード」として見た場合、大きく分けると以下の7つのデメリットが挙げられます。
- 支払い方法は手数料のかかる「リボ払い」のみ
- ポイント還元や旅行保険などのサービスはない
- Apple PayやGoogle Payは使えない
- 電子マネーチャージ不可
- ETCカード、家族カードは発行不可
- ゴールドカード等のランクアップもない
- 人に見せづらいクレジットカード
一見デメリットだらけに見えますが、ところどころに「ただし…」という部分もあります。一つひとつ見てみましょう。
1.支払いは手数料のかかる「リボ払い」のみ
ACマスターカードはいわゆる「リボ払い専用クレジットカード」です。
(余談ですが、他には「P-one Wizカード」や「DCカード Jizile」などが有名ですね。)
ACマスターカードは店頭で「一括払いで」と言ってカード決済をしますが、自動的にリボ払いになります。
リボ払いは使い方に要注意
リボ払いの手数料(金利)は法律で決められているので、ACマスターカードも実質年率は10.0%~14.6%(※ショッピング枠ご利用時)。
毎月決まった金額だけ払えばいいので、「支払いが楽」「なんだかオトク」と思う人もいますが、まさに落とし穴です。
月々の返済額が少ないというのはつまり、支払いが長期化しやすいということ。返済額以上に毎月使えば、残債もどんどん増え、返済期間も延び、結果的に支払う手数料も増えていきます。
ACマスターカードは一括返済も可能!
ただし、ACマスターカードはリボ払いしか使えないものの、毎月の返済金額は多い分には自由です。(事前連絡をしなくても、ATMで多めに返すことができる)
多め多めに支払ってスピーディに完済すれば、リボ払いの手数料も微々たるものとなりますね。
口座引き落としの注意点
ACマスターカードは発行段階ではカードローンと同様、「ATMでの返済」です。
別途で手続きをすることで、口座振替(自動引き落とし)も可能ですが、大きな注意点が一つ。
それは「一括返済には対応していない」点です。引き落としの場合は自動的にリボ払いで決められた返済金額となるので、手数料の節約はできなくなります。
「もったいなくてもいいから着実にクレヒスを!」という場合はひとつの選択肢としては検討の余地ありですね。(口座振替の手続き後、自動引き落としが始まるまで2~3ヶ月かかります)
2.ポイント還元や旅行保険は一切なし
クレジットカードに求めるものは人それぞれ。
ざくざく貯まるポイント、マイル、海外旅行保険、空港ラウンジ、あるいは専用のコンシェルジュなどなど…用途によって複数枚使い分ける人も少なくないですよね。
でも残念ながら、ACマスターカードにはポイントプログラムや旅行保険などのサービスは一切ありません。
自動キャッシュバック0.25%
実はACマスターカード、2017年3月から利用金額の0.25%が自動的にキャッシュバックされる仕組みになっています。
ただし普通にリボ払いをしていたら普通に手数料が上回るので、お得感を期待するようなものではありませんね。
独自審査でポイントが貯まるカードなら…
即日発行にこだわらない場合に限りますが、ライフカードch(年会費有料)なら独自審査でポイントプログラムがあります。
クレヒスに問題があっても一人ひとり個別に審査をしてくれるため、「ブラックでも審査に通る可能性が残されたクレジットカード」と評されることもある一枚ですね。
ライフカードCh(有料)
- 独自審査
初年度年会費 | 2年目~年会費 | 還元率 | 電子マネー等 |
---|---|---|---|
5,000円 | 5,000円 | 0.50~1.50% |
- 他カードで審査に落ちた
- クレヒスを育てたい
- 直近の誕生月に多くの出費がある
- メリット
- デメリット
- 審査に不安がある人でも一人ひとり個別に独自審査
- 誕生月は還元率3倍(1.5%)、それ以外も初年度1.5倍
- 弁護士に無料相談できるサービス付帯
- 海外、国内旅行保険が自動付帯
- ポイント有効期限が最大5年と長い
- L-Mall経由の通販で最大25倍のポイント還元
- Apple PayやGoogle Payも利用可
- 年会費が5,000円かかる(一般カードとしては高め)
- 当サイトデータでは審査通過率が最も低い(保証金を預けられるならデポジット型がおすすめ)
- 初年度年会費はカード受け取り時に代引きで支払う
- ETCカードはポイント還元なし
- キャッシング機能なし
- 利用限度額が比較的低め
- 通常のライフカードと異なりMastercardのみ
ライフカードchは消費者金融アイフルの子会社が発行するカードなので、審査の特異性はACマスターカードに近しいものがあるかもしれません。
融通の利く審査は評判ではなくライフカード公認で、公式サイトには下記のような記載があります。
①過去に延滞がある方
②初めてクレジットカードを作る方
③審査に不安のある方
など、ライフカードは一人ひとり個別に審査をします。
ポイントも貯めたい(あるいはETCカードも作りたい)場合はライフカードchの検討もオススメです。
[/memo]ライフカードchなら旅行保険も!
ACマスターカードが年会費無料なのに対して、ライフカードchは年会費が5,500円(税込)かかります。
しかしその分、国内&海外の旅行損害保険(自動付帯)や弁護士無料サービスも付帯されます。
月に換算するとわずか416円程度なので、ライフカードchも検討してみるのもいいかもしれませんね。
3.Apple PayやGoogle Payは使えない
やや話が逸れてしまいましたが、ここからACマスターカードのデメリットに戻ります。
キャッシュレスが騒がれている昨今ですが、ACマスターカードは「Apple PayやGoogle Payが使えない」というデメリットもあります。
4.電子マネーチャージ不可
ACマスターカードはSuicaやEdy、nanacoといった各種電子マネーへのチャージにも対応していません。
「クレジットカード×電子マネーの利用でポイント二重取り」というのがオトクな使い方ではありますが、そもそもプリペイド型の電子マネーはクレジットカードがなくても利用できます。
まずはACマスターカードでクレヒスを育て、信用情報が強くなってから電子マネー連携できるクレジットカードを選ぶのもオススメです。
5.ETCカード、家族カードは発行不可
これは人によっては最大のデメリットになり得るかもしれませんが、ACマスターカードはETCカードを発行できません。
どうしてもETCカードが必要な場合は、下記のいずれかの方法を取るのがオススメです。
- クレジットカードと別に「ETCパーソナルカード」を発行(審査なし)
- ETCカードを無料で持てる「ライフカード」を申し込む(独自審査)
6.ゴールドカード等のランクアップもない
クレジットカードにはランク(一般<ゴールド<プラチナ<ブラック)があります。
ステータスが発揮でき、オプションサービスが充実し、発行できた達成感も味わえるため、クレカの醍醐味として捉える人もいますよね。
しかしACマスターカードには上位カードがないため、「○○年使ったらゴールドになった!」ということはありません。
まずはクレヒスを堅実に積み重ねることで、少しずつステータスの高いカードを目指していくのがいいでしょう。
7.人に見せづらいクレジットカード
ネットで評判を調べてみた限り、知っている人からすれば「ACマスターカード=消費者金融のカードローンに近いクレジットカード」という認識も強いです。
クレジットカードの時点で借金には変わりないので本質的には同じなのですが、「ACマスターカードを作ったと言ったら、えっ大丈夫?と心配された」という評判もあります。
アコム=消費者金融=借金と、パブリックイメージはあまりよくないため、その意味では人に見せづらいカードと言えるかもしれません。
起業家が輩出されにくいこと、リスクテイクの文化がないこととも関係しますが、これは仕方がないことですね。
券面デザインは秀逸
ただ、ACマスターカードのイメージこそよくないかもしれませんが、券面デザインはかなり秀逸です。
シンプルに「MasterCard」の文字とロゴマーク。中には「発行会社のロゴマークがあるクレジットカードよりずっと良い」という評判もあります。
名前の上に「AC」と書いてあったり、裏に小さく書いてある英語の企業住所に「ACOM CO.,LTD.」と書いてある程度です。
ACマスターカードのくわしい券面を知っている人(つまり所有者?)でもない限り、パッと見られてもそうそうバレないでしょう。
ACマスターカードの審査に落ちる人の特徴
「最後の砦」的なクレジットカードと言われることもあるACマスターカードですが、場合によっては当然「審査落ち」することもあります。
審査に落ちた…という人の原因は、以下の二つに集約できます。
- そもそも審査基準に満たしていないケース
- 審査落ちする要因があったケース
ここからはACマスターカードの審査基準、審査落ちする人の特徴(状況)を具体的に見てみましょう。
審査基準
アコム公式サイトにあるとおり、ACマスターカードの審査基準は以下のとおりです。
20歳以上69歳以下の安定した収入と返済能力を有する方で、当社基準を満たす方
楽天カードなどの多くの一般カードと異なり、18歳、19歳は発行できません。
ここからはACマスターカードの審査に落ちる人の特徴を見ていきましょう。
安定収入のない人は審査落ちする
ACマスターカードは、年齢の他に「安定した収入」というのが最低条件。
やや敷居の高そうな表現ですが、こちらは意外と文字通りの条件です。一般的に属性が強くない職業でも、とにかく安定した収入があれば審査の土俵に上がることが可能です。
学生
たとえば大学生や専門学校生の場合は、20歳以上69歳以下でアルバイトをしていれば審査基準を満たすことになります。
ただ、一般的に学生はフリーターよりも属性は強い場合が多いです。(親の庇護を受けているため)
クレヒスに傷がなければ、ACマスターカードではなく学生向けカードや楽天カードなどの一般カードを検討してみてもいいでしょ