貯まっていると何かと便利なマイル。
飛行機を無料で利用できたり、サービスの質を高めることができるなどマイルを貯めるメリットは多岐に渡ります。
一般的には飛行機の利用でマイルが貯まるというイメージがあるかもしれませんが、もっと効率的にマイルを貯める方法もたくさんあります。
今回は、法人カードに焦点をあてて「効率的にマイルを貯めることができる法人カード」「マイルを貯めるおすすめの方法」「カードの選び方」についてご紹介していきます。
個人事業主の方など、今後法人カードの利用を計画している方は是非参考にしてみてください。
(そもそもの法人カードのメリットは下記記事をご覧ください)
そもそもマイルとは何なのか?
「マイルなんて聞いたことない」という人は少ないかもしれませんが、なんとなく聞いたことあるけど…という方は多いのではないでしょうか?
まず初めに、マイレージとマイルについてみてみましょう。(どちらも理解してるよ!という方は飛ばしてください)
マイレージとは?
マイレージというのは、「マイルを貯めて使うシステムであるポイントプログラム」のことを指します。
各航空会社にはマイレージというものがあり、会社毎に仕組みは異なるため、マイルを貯める前に「どういうマイレージなのか」をしっかりリサーチしておく必要があります。
マイルとは?
マイルというのは、巷によくあるクレジットカード等のポイントと同様と考えると理解しやすいです。
多くのマイレージプログラムは飛行機の搭乗等でマイルが貯まり、貯まったマイルは「無料の航空券」「電子マネー」「商品券」等と交換することができます。
マイルを効率よく貯めるには、飛行機の搭乗以外にも大まかに下記のようなものがあります。
- クレジットカード等のポイントをマイルへ交換
- マイレージプログラムの提携店で買い物
- 航空会社のツアーやホテル宿泊
法人カードで貯めたマイルは個人のマイルへ移行可能
法人カードで貯めたポイントも、代表者などカード所有者個人のマイレージアカウントへマイル移行することが可能です。(公私混同かもしれませんが、法人代表者の特権かもしれませんね。)
事務所でかかる光熱費などの固定費やネット広告費など、カード決済する経費はたくさんあると思います。
これらを法人カードで支払う仕組みをつくっておけば、貯まったポイントを個人のマイルへ移行することができるわけですね。
マイルが貯まる法人カード選びの5つのポイント
法人カードにもやはり、マイルを貯めやすいカードやそうでもないカードがあります。
今回は「マイルを効率よく貯めたい人向けの法人カード」にフォーカスして、どのような基準でカードを選ぶといいのか、ここだけ押さえておけば失敗しないであろう5つのポイントを見ていきましょう。
1.マイル還元率が高い
まず最初のポイントは「マイル還元率」です。マイル還元率は「どのくらい効率よくマイルが貯まるか」に直結します。
一般的に0.5%程度の還元率が平均的なところなので、それ以上の還元率のカードを選ぶのがおすすめです。
法人カードに限らず、クレジットカードの利用でマイルを手に入れる方法は二種類あります。
- クレジットカード利用によってマイルが蓄積(JALカードなど)
- クレジットカード利用で貯まったポイントをマイルへ交換
「JAL」「ANA」と航空会社名がカード名に含まれていない場合は、基本的に二つ目の方法になることがほとんどです。
ポイント→マイルへの交換レートはカードや航空会社によってまちまちで、1:1の場合もあれば2:1の場合もあります。
つまり、上記の二つ目の方法の場合は「そもそものポイント還元率にマイル交換レートを掛けたもの」が実質のマイル還元率になります。
例えばポイント還元率1%で10万円の買い物をした場合、
交換レート (ポイント:マイル) |
貯まるマイル | 実質マイル還元率 |
---|---|---|
1:1 | 1,000マイル | 1% |
1:0.8 | 800マイル | 0.8% |
2:1 | 500マイル | 0.5% |
上記のように交換レートによって交換できるマイル数が異なるため、実質マイル還元率も変わってきます。
「マイル還元率」はマイルの貯まりやすさに直結するので、マイルを貯めたい場合の法人カード選びには非常に重要なポイントと言えるでしょう。
また、「ポイント交換先の航空会社(マイル)がどこか」もチェックしておく必要があります。
2.ポイント還元率が高い
ポイントをマイルに移行するタイプのカードの場合は「マイル交換レートが重要」というのは先述しましたが、その場合はそもそものポイント還元率もマイルの貯まりやすさに直結します。
出張や旅行が多くない場合は当然フライトマイルは貯まりづらいので、ショッピングや業務経費等でポイントを貯めてマイルに移行する方法が効率的です。
マイル交換レートが低くてもポイント還元率が高ければ十分にカバーできる場合もあり、その逆も然りです。両者のバランスがよくとれている法人カードがおすすめです。
一般的にポイント還元率は基準値0.5%が平均的なラインと言われています。そのため1%以上あると高還元率と考えて差し支えないでしょう。
ポイントプラグラムによっては1ポイント=1円ではないものもありますが、その場合は一旦「円」の価値に換算して考えると分かりやすいです。
1ポイント=1円分 | 1ポイント=0.3円分 |
---|---|
2,000ポイント=2000円分 | 2,000ポイント=600円分 |
3.配布ボーナスの充実度
その法人カードは配布ボーナスがどの程度充実しているのか?というのも重要なポイントと言えます。
例えば「年間利用額が200万円以上の場合に3万ポイント付与」などが配布ボーナスです。中には条件がほとんどないボーナスが用意されているケースもあります。
賢く利用する場合にお得になり、場合によっては「結果的にポイント還元率が非常に高い」ということもあるため、配布ボーナスの状況も加味して法人カードの比較検討をするのが得策です。
4.交換手数料がゼロ
ここでいう交換手数料というのはポイントを現金に換える時に発生するものではなく、ポイントをマイルに移行するときにかかる交換手数料になります。
交換手数料が無料のカードもありますが、もちろん交換手数料がかかるカードもあります。交換手数料がかかる場合は、実際には手数料分をマイル交換レートから差し引くことになるため、結果的にあまりお得ではない可能性もあります。
5.カードを使用できる場所が多い
いくら高いポイント還元率のクレジットカードでも、利用しなければポイントやマイルを貯めることができません。できるだけ多くの場所で利用できるカードであればその分効率的に貯めることができます。
カードによっては「提携している特定の場所で利用すると付与ポイントが増える」というケースも多いです。
例えばビジネス関連の消耗品は楽天市場を良く利用する場合は楽天のカードを検討するなど、使うシーンを想定して有効的にポイントを貯められる法人カードを選ぶのもおすすめです。
ショッピング利用でマイルが貯まる!おすすめ法人カード5選
マイルを貯めるのには飛行機などの利用以外にも、日々の消耗品や在庫仕入れ、ネット広告費、ショッピング等で貯めることもできるということには先に触れました。
今回はショッピング利用でもマイルを貯めることができるおすすめの法人カードを5種類ご紹介します。
アメリカン・エキスプレス・ビジネスゴールドカード
アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード
- 海外◎
- ステータス
初年度年会費 | 2年目~年会費 | 還元率 | 電子マネー等 |
---|---|---|---|
無料 | 31,000円 | 0.33~1.00% |
- 経費決済でANAマイルを貯めたい
- 起業したのでビジネスカードを持ちたい
- 限度額の幅が広い法人カードが欲しい
- メリット
- デメリット
- 一律の限度額がなく、事前入金など応用が利く
- 利用明細が見やすく経費管理が楽
- ANAマイル還元率が最大1.0%と高い
- 手厚い海外旅行保険が自動付帯(国内は利用付帯)
- 設立したての法人代表者でも申し込み可
- 国内主要空港ラウンジが無料
- さまざまな旅行系、ビジネス系特典が付帯
- 通常ポイント還元率は0.33~0.50%と低め
- プライオリティ・パスは付帯なし
- ANAマイルへの交換は年間4万マイルまで
- レストラン特典も通常のアメックスゴールドに劣る
- 海外では使えないこともある
アメックスビジネスゴールドは外資ということもあり、設立したての法人や個人事業主でも作れる可能性があるカードと言われています。
経営や接待に関する多くの場面に寄り添い、会員が快適に過ごせるようにサポートするサービスが多く安心して利用することができます。例えば以下のようなものがあります。
- 旅行や出張手配の代行や、現地での日本語サポート
- 空港ラウンジが利用できる
- 手荷物の移動の代行
- 接待レストランの予約代行
- 他にもいろいろ!
会員がビジネスに集中できるような環境を整えてくれるためとても助かりますよね。
カード会員限定でのイベントやゴルフサービスなど、ビジネスの幅を広げる出会いや、海外の方が喜ぶ「京都観光での会員専用観光ラウンジ」を用意してくれたりと、とにかく致せり尽くせりのカードであると言えるでしょう。
さらに入会特典である「1年以内に200万円以上の利用で30,000ポイント付与」等のボーナスポイントも見逃せません。
マイル交換はJALには対応していませんが、ANAやエミレーツ航空、デルタ航空をはじめ十数種類の航空会社のマイルに交換できます。
ANAの場合は基本的に2,000ポイント=1,000マイルですが、年会費別途3,000円+税の「メンバーシップ・リワードプラス」に加入することで1:1で交換可能です。
以下、アメリカン・エキスプレス・ビジネスゴールドカードの基本情報です。
年会費 | 初年度無料(次年度から31,000円) |
---|---|
ポイント還元率 | 0.4% |
ANAマイル還元率 | 0.5%(別途年会費3,240円で1%) |
JALマイル還元率 | なし |
海外旅行傷害保険 | 1億円限度 |
アメリカン・エキスプレス®・ビジネス・ゴールド・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カード
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス®・カード
- マイラー
- 高コスパ
- 海外◎
- ステータス
初年度年会費 | 2年目~年会費 | 還元率 | 電子マネー等 |
---|---|---|---|
20,000円 | 20,000円 | 0.5~1.125% |
- 経費決済でJALマイルを貯めたい
- 起業したのでビジネスカードを持ちたい
- コスパの良いステータスカードが欲しい
- メリット
- デメリット
- コスパもステータスも高いプラチナカード
- JALマイルを貯めるカードとしても超優秀
- 法人代表者や個人事業主だけでなく、会社員でも発行可
- 士業の顧問や会計ソフト優待などが充実
- プライオリティパスが付帯、国内主要ラウンジも無料
- 24時間コンシェルジュサービスも付帯
- 有効期限がない永久不滅ポイントが貯まる
- 手厚い海外旅行保険が自動付帯(国内は利用付帯)
- 特典を使いこなせないと損をする
- 通常ポイント還元率は0.75%と高くはない(JALマイルに限れば1.125%)
- 招待不要のためプラチナカードの中ではステータスは低め
- 家族カードは年会費あり(ETCカードは無料)
- ステータスカードだが知名度は高くない
セゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードはクレディセゾンが発行する法人向けプラチナカードです。(以下セゾンプラチナビジネスアメックスと記載する。)
- 接待にも役立つ高級レストランの予約サイト「LUXA RESERVE」の特別優待利用
- レンタカーやカーシェアリングの優待
- セゾン弁護士紹介サービスや法人向け顧問弁護士サービス「リーガルプロテクト」の割引優待
- クラウド会計ソフト「freee」や経費精算サービス「Staple」の優待
- 空港ラウンジサービス「プライオリティパス」の会員カード発行
- 海外アシスタンスデスクや、海外レストランWEB予約サービス
上記のようなビジネスライフを快適に送るための様々なサポートサービスが充実している法人カードです。
今回ご紹介する法人カードの中でも全体的に高水準でサービスのバランスもとれていて、還元率からビジネスサポート・ライフスタイルでのサービス優待・トラベルサポートなど全てにおいて魅力的と言え