もしかしてクレジットカードのブラックリストかも?
カードの審査に落ちた原因を考えてみると、そう思うことがありますよね。
しかし、ブラックリストが一体どんなものか、きちんと知っている人は少ないのではないでしょうか。
そこでこの記事では、ブラックリストに載る条件や確認方法を徹底解説します。
記事の後半で、ブラックでも取得可能性のあるクレジットカードを紹介しているので、きっと役に立つはずです。
クレジットカードのブラックリスト基礎知識
まずはブラックリストの概要を確認しておきましょう。
- ブラックリストとは何か?
- 登録されるとどうなるか?
- 消えるまでに何年くらいかかるか?
ブラックリストとは?
先ほどから登場している「ブラックリスト」ですが、実はこれに呼称にすぎず、そんなリストは存在しません。
「長期延滞」や「債務整理」などを行なって、クレジットカードの審査に通らない(通りづらい)状況のことを指します。
いわゆる「金融事故」を起こしてしまった状態のことなんですね。(くわしくは「ブラックリストに載る6つの条件」で後述)
金融事故情報は個人信用情報機関に登録されている
クレジットカードの審査では、年収や職業などの申し込み情報の他に、個人信用情報が重要視されます。
個人信用情報はカードローンやクレジットカードの延滞・発行情報のことで、個人信用情報機関に保存されています。(いわゆるクレヒスです。)
個人信用情報機関は、CIC・JICC・KSCの3つ。
カード会社はこれらの機関に「延滞」や「踏み倒し」がないかで信用度をチェックするので、「金融事故」を起こしていると審査に通らなくなるんですね。
ブラックリストに載るとクレカの審査に通らない
ブラックリスト入りしてしまうと、基本的にクレジットカードの審査には通りません。
セディナカードjiyu!daやライフカードCh、ANAアメックスカードなど、ブラック状態でも審査通過の口コミがあるカードは一部あります。(くわしくは「ブラックでも取得可能性のあるクレジットカード3選」で後述)
ただ大体のカードでは、ブラックが明けるまではほぼ確実に審査に通らないでしょう。
消えるまでの期間は5〜10年
一度ブラック入りしてしまうと、解除されるまでには最低でも5年かかります。
というのも、金融事故の情報は個人信用情報機関に一定期間保存されるからですね。
CIC | JICC | KSC | |
---|---|---|---|
長期延滞 | 5年 | 5年 | 5年 |
債務整理 (任意整理・個人再生・特定調停) |
5年 | 5年 | 5年 |
自己破産 | 7年 | 5年 | 10年 |
代位弁済 | 記載なし | 5年 | 5年 |
強制解約 | 記載なし | 5年 | 5年 |
ブラックリスト入りした原因によって期間は異なり、最長で10年もカードローンやクレジットカードを新規で発行できなくなってしまいます。
完済していないと、もっと時間がかかる
金融事故情報が消えるカウントダウンが始まるのは、完済をした日からです。(自己破産を除く)
- 自己破産:裁判所が免責を認めた時から5年〜
- 延滞など:完済してから5年〜
つまり任意整理をして減額されたとしても、それを全て払い終わってから5年〜10年かかるんですね。
仮に完済まで3年かかった場合は、8〜13年かかってしまうことに。なかなかブラックが終わらないな、と感じている人はこれが原因かもしれません。
解除されても審査には通りづらい(スーパーホワイト)
いざブラック状態が解除されても、依然としてクレジットカードの審査には通りづらいです。
というのは、個人信用情報の履歴が真っさらで、カード会社からすると信用の判断材料がないからです。(スーパーホワイト)
ブラック明けの人は、まずは“審査が甘め”のクレジットカードを申し込み、信用情報を積み立てましょう。
他にも2つの“ブラック”がある
一般的に“ブラックリスト”と呼ばれる金融事故情報の他にも、“ブラック”という名前がつくものがあります。
- 申し込みブラック
- 社内ブラック
1.申し込みブラック
短期間にたくさんクレジットカードを申し込むと、審査に通りづらくなります。
これがいわゆる“申し込みブラック”。
目安としては1ヶ月以内に3枚以上で申し込みブラックになると言われており、次回の申し込みまでは最低半年はあけた方がいいです。(クレジットカードの申し込み情報は、6ヶ月間個人信用情報機関に保存されるため。)
2.社内ブラック
クレジットカード会社が参考にするのはなにも個人信用情報機関の情報だけではありません。
社内にある個人情報(顧客情報)も見るため、仮に以前楽天カードで問題を起こした人は、楽天系のカードの審査にかなり通りづらくなります。(社内ブラック)
- 債務整理時に楽天カードの利用代金を踏み倒した
- 楽天カードの現金化が発覚して強制解約になった人
- 楽天カードの利用額を長期延滞・長期滞納して強制解約された人
- 楽天カードとトラブルを起こし強制解約された人
社内ブラックの情報は永久に消えることはないので、再申し込みをしても、取得できる可能性は非常低いでしょう。
クレジットカードのブラックリストに載る6つの条件
クレジットカードのブラックリスト入りしてしまう原因、つまり「金融事故」扱いになる条件を確認しておきましょう。
- 長期延滞をした(2〜3ヶ月以上)
- 債務整理をした(自己破産・個人再生・特定調停・任意整理など)
- 代位弁済
- クレジットカードを強制解約された
- 分割払いで購入した携帯電話本体の返済を延滞した
- 奨学金の返済を3ヶ月以上延滞した
各要因によって、ブラック登録期間に5〜10年と幅があることにも注目です。
1.長期延滞をした(2〜3ヶ月以上)
ブラックリスト入りの原因で一番多いのが、「長期延滞」。
クレジットカードやカードローンを2〜3ヶ月以上遅延した場合は金融事故になります。
「61日以上もしくは3ヵ月以上の滞納」と多少のブレはありますが、2ヶ月以上支払えない状態が続いたら基本アウト、だと思っておいてください。
短期の延滞なら1,2回程度は問題ない
「やべっ、口座の残高が足りなくて、支払えなかった…」ということがあっても、数日後に支払っていれば全く問題ないです。
金融事故情報になるのは、あくまで長期の延滞だけ。短期の延滞なら1,2回程度はセーフです。
ただし短期の延滞でも何度も何度も繰り返すと、「社内ブラック」扱いになり強制解約を喰らって、結果的にブラック入りしてしまうので、十分にご注意を。
2.債務整理をした(自己破産・個人再生・特定調停・任意整理など)
債務整理をした場合は、一発で金融事故。即ブラックリスト入りです。
- 自己破産
- 民事再生(個人再生)
- 特定調停
- 任意整理
ただし、債務整理の中でも過払い金請求は金融事故扱いにならないので、弁護士に相談するのは有効な手段ですよ。
3.保証会社による代位弁済が行われた場合
代位弁済が行われた場合も、金融事故扱いでブラックリスト入りします。
カードローンなどの融資源が銀行系の場合、保証委託契約された保証会社が肩代わりして請求することになります。
これが、代位弁済です。
他の要因が解消されなければ、ブラックリスト入りは続く
代位弁済は「3ヶ月以上の長期延滞や債務整理→代位弁済」の流れで行われます。
仮に代位弁済によるブラックリスト期間が終わっても、完済までに時間がかかれば、長期延滞や債務整理によるブラックリストは解消されません。
つまり、5年以上ブラック入りする可能性があるので、返済はお早めに。
4.クレジットカードを強制解約された
クレジットカードでは、利用規約を破ったり長期延滞をすると、強制解約されることがあります。
例えばこんな感じですね。
- クレジットカードの現金化
- 本人以外がカードを使う
- 支払いを長期滞納or踏み倒す
強制解約をされると、個人信用情報機関に金融事故として登録され、ブラックリスト入りに。
そこから5年はクレジットカードを発行できなくなるので、「利用制限」で済んでいるうちに早めに対処しましょう。
5.分割払いで購入した携帯電話本体代金の返済を延滞した
見落としがちなブラックリスト入りの要因が、携帯料金の延滞です。
ただし、ここで言う携帯料金とは、基本料金ではなく、本体の分割代金のこと。
携帯電話の分割払い購入も、立派な割賦払い(ローン)なので、個人信用情報機関に情報が登録されます。
docomo | CIC・JICC |
---|---|
au | CIC |
ソフトバンク | CIC・JICC |
学生の時に購入して、うっかり延滞。気づかぬうちにブラックに。なんて話をよく耳にするので、十分気をつけてくださいね!
携帯電話料金の滞納で「ブラックリスト」に登録され、クレジットカードやローンを利用できなくなる恐れのある人が急増している。登録数は昨年末で約275万件に達し、3年間で3倍に膨らんだ。
出典:日本経済新聞(2014年2月14日)
2014年時点でこれです。
高額なiPhoneが人気の現在は、さらに多くなっていることは安易に想像がつきますね。
親が支払いを忘れて 知らず知らずのうちにブラック入り、なんてケースも多いみたいなので、気をつけたいところです。
6.奨学金の返済を3ヶ月以上延滞した
これまた見逃しがちなケースですが、奨学金の返済が3ヶ月以上遅れた場合も金融事故として扱われます。
ただ、ここでいう奨学金は「日本学生支援機構(JASSO)」から借りたもののみ。(2010年にJASSOがKSCに加盟したため)
大学内や地方自治体、民間などの奨学金は無関係です。
ブラックリストとの関係性 | |
---|---|
日本学生支援機構(JASSO) | 有 |
大学内奨学制度 | 無 |
地方自治体 | 無 |
民間やその他 | 無 |
奨学金も立派な借金。返済期限を守り、ブラックリスト入りしないように気をつけましょう。
ブラックリストに載らないケース
カード審査に影響を与えるのは、個人信用情報機関に記録される支払い情報のみ。
年金をはじめ、公共料金・健康保険料・各種税金などは、延滞していてもカード審査には全く影響ありません。(個人信用情報機関に登録されないため)
心当たりがなかったら…
ここまで読んでみて、ブラックリスト入りしている心当たりがなかったら、審査に通らない原因は他にあるはずです。
- そもそもの申込書の不備
- 申し込み要件を満たしていない
- 高ランクのカードを狙いすぎた
- 自分の属性が審査基準を満たしていない
- 借り入れ金額が大きい
原因を探って、審査落ちの理由を考察するのが良いでしょう。
その上で、審査難易度を下げてカードを申し込みすれば、取得の可能性が高まるはずですよ。
心当たりが全くない人は、審査に落ちた理由を考察した上で、審査難易度が優しめのカードを検討してみましょう。
クレジットカードのブラックリスト確認方法
ブラックリストに掲載されているかどうか、その確認方法を解説します。
自分で情報開示を求めるしかない
ブラックリスト入りしているかを確かめるには、CICなどの個人信用情報機関に、自分で開示請求を送るしかありません。
情報開示は有料ですが、PCやスマホでWeb上から簡単に確認できますよ。
個人信用情報機関 | オンライン (PC・スマートフォン) |
郵送 | 窓口 |
---|---|---|---|
CIC | 1,000円 | 1,000円 | 500円 |
JICC | 1,000円 | 1,000円 | 500円 |
JBA | × | 1,000円 | × |
開示請求はどこに送ればいい?
基本的にはCICに開示請求を行えばOK。
だいたいのクレジットカード会社はCICに登録しているからです。
- CIC:クレジットカード会社・信販会社・携帯電話会社など
- JICC:消費者金融系の会社
- KSC:銀行・日本学生支援機構
中にはアメックスのように、審査の際にKSCを参照するカード会社もあります。
ただ、金融事故の情報は「CRIN」や「FINE」といったシステムにより、信用情報機関間で相互にやりとりされるので、CICに開示請求を行ってもブラックかどうか確認できるのでご安心を。
ブラック履歴の見方
開示請求を行うと、以下のような開示報告書が各契約ごとに送られてきます。
ごちゃごちゃしていて見にくいですが、ブラックかを判別できる項目はたったひとつ。「26.返済状況」です。
この欄に「異動」の文字があれば、ブラックリスト入りしているのが確定。
下記に記載されている「異動発生日」から最低でも5年はクレカを発行できないことになります。
ブラックでも取得可能性のあるクレジットカード2選
最後の砦とも言えるのが以下の2つのカード。(むしろこれ以外のカードは可能性が低いです)
- ライフカードCh
- ANAアメックスカード
独自の審査基準、審査方法を設けているため、かなり入手しやすい傾向に。
実際にブラック状態の人が発行できた例も多くあるので、絶望しそうな人の救いの手になるかと思います。
ライフカードCh(有料) | ANAアメックスカード | |
---|---|---|
年会費 | 5,000円(税別) | 7,000円(税別) |
キャッシング枠 | なし | なし |
ETCカード | あり | あり |
海外旅行保険 | 最高2,000万円 | 最高3,000万円 |
ACマスターカード
- スピード発行
- 独自審査
即日発行もできるので、20歳以上で安定した収入があるなら検討してみてもいいかもしれません。
1.ライフカードCh(有料)
ライフカードCh(有料)
- 独自審査