JCBとVISAはどちらも国際ブランド。ですが、両社の特徴は大きな違いがあります。
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たとえば楽天カードはJCBとVISAを含む4つの国際ブランドから選べますが、それぞれ特色は異なります。
このページではJCBとVISAを徹底比較してみました。どちらを発行するか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
JCBとVISAの主な違いを一覧で比較
まずはJCBとVISAの主な違いを表で比較してみましょう。
会員数 | 1.3億人 | 23億人 |
---|---|---|
決済額のシェア | 1.1% | 56.1% |
加盟店数 | 約3,000万店 | 約4,720万店 |
海外での使えるお店の数 | △ | 〇 |
海外決済手数料 | 概ね1.60% | 1.60~2.16% |
海外キャッシングの対応数 | 約100万台 (詳細不明) |
約260万台 |
ハワイでの優待 | ◎ | △ |
コンタクトレス決済 | △~× | △ |
Apple Pay | ◎ | △ |
スマホ決済 | △ | 〇 |
将来性 | 〇 | 〇 |
プロパーカード | あり | なし |
世界各国において使える店舗数などはVISAがJCBを圧倒しています。
一方のJCBは優待やApple Payとの連動性の高さが強みです。
VISAがオススメの方
以下に該当する方はJCBよりもVISAブランドのクレジットカード発行がオススメです。
- とにかく多くのお店で使えるカードが欲しい方
- スマホ決済用のカードが欲しい方
- 海外での利用を考えている方
- 海外でのキャッシング利用に備えたカードが欲しい方
VISAの強みはとにかく、世界中に使える加盟店が多いこと。とりあえず一枚持っておけば国内はもちろん、海外でも多くの地域で使うことができます。
JCBがオススメの方
一方、以下に当てはまる場合はJCBブランドがオススメ。
- ハワイ旅行の予定がある方
- Apple Payに登録して利用したい方
- 会員特典が充実したカードが欲しい方
- プロパーカードが欲しい方
JCBならではの大きな魅力が「会員特典」です。
特にハワイでは多くのお店で優待が受けられたり、移動のためのワイキキ・トロリーが無料で使えるなど優待が充実しています。
国際ブランド自身が発行するプロパーカードが欲しいという方はJCBを選びましょう。
ここからはさらに具体的な違いを深堀りしてみましょう。
JCB・VISAの対応店舗数の違いを比較
JCB、VISAの対応店舗数の違いを比較してみます。
国内・海外を合わせた加盟店数などの違いは以下のとおり。
VISA | JCB | |
---|---|---|
会員数 | 23億人 | 1.3億人 |
加盟店数 | 約4,720万 | 約3,000万 |
決済額のシェア | 56.1% | 1.1% |
拠点 | アメリカ | 日本 |
加盟店数や会員数をみるとVISAがJCBを圧倒しています。
VISAは1958年にアメリカで創業。現在もカード発行枚数や加盟店数、決済シェア額などで業界トップを走る企業です。
一方のJCBは日本発祥の国際ブランド。日本では使えるお店が多いですが、海外での普及状況はVISAに及ばない状況です。
国内の使えるお店の数
一昔前まで、国内のお店ではJCBが使えるお店が多い状況でした。
しかし最近はVISAが使えるお店も増えてきており、反対にJCBが使えないお店も出てきています。
- スシロー
- ブロンコビリー
- マックデリバリー
オンラインではラクマやタイムバンクなどもJCBの決済には対応していない状況です。
JCBが使えないお店が増えている理由
店舗側がJCBを導入しない理由の一つが加盟店手数料と言われています。
加盟店手数料は業種などにより異なりますが、一般的に「VISA<JCB」となっており、店側としては手数料の低いVISAで決済してほしいと考える人多いと推測できます。
決済手数料はVISA・MasterCardが3.0%、AMEX・JCB・Diners・Discover Cardが3.6%
出典:shopping-tribe.com
カード決済による月の売り上げが100万円の場合、VISAだと手数料は30,000円。JCBだと手数料は36,000円。JCBの方が1か月あたり6,000円。1年間で72,000円分も手数料が高くなります。
海外の使えるお店の数
海外の使えるお店の数は国ごとに違いはあるものの、全体を通してみると「VISA>JCB」と言えます。
一覧で見てみると次のとおり。
JCB | VISA | |
---|---|---|
アメリカ | 〇 | 〇 |
カナダ | △~× | 〇 |
ヨーロッパ | △ | 〇 |
中国 | △~× | △ |
韓国 | △ | 〇 |
台湾 | 〇 | 〇 |
東南アジア | 〇 | 〇 |
アフリカ | △ | 〇 |
※
〇:使えるお店が多い
△:エリアや業種によっては使えないお店が多い
×:全体的に使えるお店が少ない
東南アジアや台湾ではJCBも問題なく使えますが、ヨーロッパやカナダ、アフリカではVISAに比べて使えるお店が少なく不便です。
アメリカではJCBは問題なく使える
以前は「アメリカではJCBは使えない」というイメージもありましたが、2006年にJCBとDiscoverが提携。
アメリカ国内で400万店以上の加盟店があると言われています。
提携以降、Discover対応店であればJCBでの決済が可能となりました。
こういった事情も考慮するとVISAやMastercardとの二枚持ちがより無難でしょう。
ハワイはJCBが圧倒的に便利
ハワイに関してはJCBブランドのクレジットカードがあった方が圧倒的に便利です。
- 割引が効くお店が多い
- JCBプラザラウンジが利用できる
- ワイキキ・トロリーに無料で乗れる
ハワイはJCBカードの提示で割引がきくお店も多く、移動で使うワイキキ・トロリーも無料です。
Day 7,
ワイキキトロリー♪
JCBカードを見せるだけで、ハワイのワイキキ・トロリー(ピンクライン)の乗車賃が無料となります!(*ˊᗜˋ*)/♡ pic.twitter.com/Fc1ObQNnjT
— 小野坂鷹志 (@takashi0nosaka) June 5, 2018
とりあえずハワイのJCBプラザにそれぞれ行ってみた🎵
トートやらボストンやら買い物に便利なものいっぱいもらえたからめっちゃ助かった✨
大いに利用😁 pic.twitter.com/yKkGNNgFwn— シックス(旧:北海道アラサー)@JGCクリスタル維持修行中 (@hokkaidofan_jgc) July 25, 2019
ブーツアンドキモズ(カイルア)
想像以上の味!このパンケーキは今まででNo.1!ソース最高!また食べたい。オムレツはエビ沢山!マリポサ
花火見るためにテラス席を予約。勧められるままリブステーキを注文。ハワイで食べた中で1番美味しいステーキだった。JCBカード使うと美味しいデザートサービス pic.twitter.com/VfLBFYDb3r— sachi♪ (@o_n_pu) June 12, 2019
Twitterをみていても「ハワイに行くなら絶対にJCB!」という声が非常に多くみられました。
中国ではJCB、VISAともに使えないケースも多い
中国では日本人がよく行くお店やホテルではJCBやVISAが使えるケースもありますが、まだまだ使えないお店も多い状況です。
中国に限ってはJCBやVISAのみではなく、銀聯カードを用意していくのがおすすめです。
世界で70億枚発行。中国国内では2,800万店が対応しており圧倒的なシェアの高さを誇ります。
日本で発行できる代表的な銀聯カードとしては次のようなものがあります。
- 三井住友銀聯カード
- NEO MONEY銀聯カード(プリペイドカード)
- ANA銀聯カード
海外決済手数料の違い
JCBとVISAの海外決済手数料は、代表的なカード会社ごとに以下のような違いがあります。
JCB | VISA | |
---|---|---|
三井住友カード | 発行なし | 2.16% |
JCBカード(プロパーカード) | 1.60% | 発行なし |
オリコカード | 1.60% | 1.63% |
セゾンカード | 1.60% | 1.63% |
イオンカード | 1.60% | 1.60% |
楽天カード | 1.60% | 1.63% |
ヤフーカード | 1.60% | 1.63% |
dカード | 発行なし | 2.16% |
基本的に、海外決済手数料はJCBの方がVISAよりも安い傾向。特に三井住友カードやdカードは海外決済手数料の高さが目立ちます。
- クレジットカードで決済→決済額をクレジットカード会社に日本円で支払う
- クレジットカード会社→その国の通貨に変換してからお店に決済金額を支払う
両替する手間賃として徴収しているものが「海外決済手数料」と考えてよいでしょう。
海外キャッシングの対応状況
VISA・JCBともに、カードが対応していれば海外でもATMでキャッシングを利用することができます。
VISAの場合はVISAマーク、もしくはPlusマークがついているATMで。
JCBの場合はJCBマーク、カードによってはcirrusマークがついたATMでキャッシングを利用可能です。
利用可能な台数としては、VISAの方が多いと言われています。
JCB・VISAの特典やサービスを比較
JCBとVISAはクレジットカードの国際ブランドとして以下のように分類されています。
JCB | VISA | |
---|---|---|
カードのブランド | T&Eカードブランド | 決済カードブランド |
ブランドの特徴 | 保険や会員特典などを重視する | 決済の使いやすさ、使える国の多さを重視する |
使えるお店の数や使いやすさを重視するVISAに対し、JCBは会員特典や保険などを重視する姿勢をベースとしています。(T&Eは「トラベル&エンターテインメント」の略)
<JCBがカード会員向けに提供している主なサービス>
- 「JCBプラザ」、「JCBプラザラウンジ」が海外に設置されておりJCB加盟店の予約や問い合わせが日本語でできる
- 抽選でディズニーへ招待などの各種キャンペーンを開催
- チケットJCBで様々なチケットの先行・割引予約が可能
- ハワイでワイキキ・トロリーの乗車賃が無料
- 海外に会員専用サービス窓口を設置し日本語でサービス提供
これらの充実したサービスはT&EカードであるJCBならではの強みと言えるでしょう。
代表カードの海外旅行保険の内容
JCB・VISAの代表的カードであるJCB一般カードと三井住友VISAクラシックカード。
両者の海外旅行保険の内容を比較してみましょう。
JCB一般カード | 三井住友カード | |
---|---|---|
付帯条件 | 利用付帯 | |
死亡・後遺障害 | 3,000万円 | 2,000万円 |
傷害治療費用 | 100万円 | 50万円 |
疾病治療費用 | ||
賠償責任 | 2,000万円 | |
携行品損害 | 20万円 | 15万円 |
救援者費用 | 100万円 |
死亡時や治療費用の支払いなど、主要項目でJCBの方が手厚いことがわかります。
もちろんカードによる違いはありますが、保険を重視するならVISAよりもJCBプロパーカードの発行を検討するのはありでしょう。
対応カード
人気カードのJCB・VISAへの対応状況を比較してみると以下のとおりです。
JCB | VISA | |
---|---|---|
楽天カード | ◯ | ◯ |
ヤフーカード | ◯ | ◯ |
イオンカードセレクト | ◯ | ◯ |
JCB一般カード | ◯ | × |
イオンゴールドカード | ◯ | ◯ |
セゾンカードインターナショナル | ◯ | ◯ |
dカード GOLD | × | ◯ |
JAL普通カード | ◯ | ◯ |
三井住友VISAクラシック | × | ◯ |
エポスカード | × | ◯ |
楽天カードなどはVISAとJCBで選べるデザインが異なり、JCBの方が選択肢が多いです。
コンタクトレス決済の対応状況
VISA、JCBともにコンタクトレス決済は導入されています。
- VISA:pay Wave(タッチ決済)
- JCB:JCB Contactles
ただし、搭載されているクレジットカードの数や対応店舗数には差があります。