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クリントン候補、同時多発テロ事件15周年式典で体調不良

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Clinton’s Physical Condition Back On Focus. 米大統領選の行方を左右するサプライズで、全米が揺れています。 民主党のクリントン米大統領候補(68歳)が9月11日、同時多発テロ事件の15周年式典で体調不良で退席するハプニングが発生しました。付き添われバンへ乗り込むクリントン候補の姿は足元おぼつかず、健康問題への不安を否が応でも煽ります。熱中症と大々的に報じられましたが、医師のリサ・バーダック氏は「肺炎」と診断。そもそも、9月5日にクリーブランドで登壇した折には激しく咳き込むなど、前兆が確認されていたとか。抗生物質を処方され、2時間後には報道陣の前に姿を現したクリントン候補は、自らの足で立ち「NYは素晴らしい天気ね!」と声を掛け、不安払しょくんに努めたものです。「体調はどうですか?」と記者団に聞かれ、「いいわ、どうもありがとう」と応じる一幕も見られました。 クリントン候補の姿は、こちらで確認できます。 (出所:Zdenek Gazda) 当日のNYの天候は華氏90度(摂氏32度)まで気温が上がり、湿度も高かったといいます。ただし湿度は夜の時点で40%程度にとどまっていました。 クリントン候補といえば米国務長官を退任する2ヵ月前にあたる2012年12月、脳震盪を起こした際に血栓が見つかり入院した経緯があります。しかし、2015年7月には同じくバーダック医師による診断で米大統領として「任務遂行できる健康状態にある」とお墨付きを与えられ、「甲状腺機能の低下並びに花粉症」の経歴があると診断された程度でした。 対する共和党のトランプ米大統領候補(70歳)は、医師による診断として「これまでの米大統領候補のなかで最も良好」との書簡を公表済みです。ただし、リムジン内にて5分で書き上げた疑惑が取沙汰されており、健康問題に死角なしかは不透明。タイミングよく、心臓外科医マホメット・オズ氏が司会の健康情報番組“ドクター・オズ・ショー”に登場するというので、どのような内容になるのか注目が集まります。 クリントン候補のトランプ候補に対するリードが縮小する最中のハプニングなだけに、トランプ候補が攻勢を掛けることは間違いありません。ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)/NBCの世論調査では接戦州のうちネバダ州で45%VS44%、ニューハンプシャー州でも42%VS41%とごく僅差に縮まりました。しかもリアルクリア・ポリティクス(RCP)では、要となるフロリダ州でも44.6%VS44%(11日時点)とトランプ候補の支持率回復が目覚ましい。 共和党としてはフロリダ州のほかラスト・ベルト(錆びつき地帯)と呼ばれるペンシルベニア州、オハイオ州、ミシガン州、インディアナ州といった製造業が盛んだった州での支持を獲得したいところ。現時点では以下の通りです。 ・ペンシルベニア クリントン 46.8%>トランプ 40.6% ・オハイオ クリントン 44.3%>トランプ 41.8% ・ミシガン クリントン 46.0%> トランプ 38.7% ・インディアナ クリントン 36%<トランプ 45% ラスト・ベルトのうちミシガン州とペンシルべニア州は過去の戦績通り民主党側に有利な情勢で、共和党副大統領候補であるペンス知事のお膝元インディアナ州のみで確実に過ぎません。しかしながら、RCPによると選挙人538人のうち民主党が225人、共和党が154人と民主党が過半数の270人に近いとはいえリードが縮小しています。米大統領選というドラマの結末は、まだまだ予想できそうにありません。 (カバー写真:nznationalparty/Flickr)



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