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アトランタ連銀総裁が辞任へ、定年以外の裏事情を探る

Atlanta Fed President Lockhart Is Stepping Down. アトランタ地区連銀のロックハート総裁は13日、声明で2017年2月23日に辞任する意志を表明しました。 2007年3月に就任したため、ほぼ10年を経て退任することになります。基本的に地区連銀総裁の任期は5年で65歳を定年と規定し、10年で満了となるケースが多い。しかし55歳以上で着任した場合は10年後、あるいは65歳のいずれか遅い方と定められていますから、ロックハート総裁は69歳であるだけに10年に当てはまります。 また総裁職は定年まで再選される傾向が高いところ、西暦の下一桁が1か6の年の2月に満了するため2016年2月までの再選手続きが必要でした。恐らくロックハート総裁は定年に合わせ、再選を見送られたのでしょう。 アトランタ連銀のロックハート総裁と言えば、ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)紙のFed番、ジョン・ヒルゼンラス記者をして「中立派で妥協案を代表する参加者」と言わしめるようにFOMCの風向きを探る上でベンチマークでした。だからこそ、NY連銀のダドリー総裁と合わせ8月前半に9月利上げを示唆すると、9月利上げ織り込み度が反応したものです。 2017年は投票メンバーになる予定でしたが・・。 (出所:Federal Reserve of Atlanta) しかし、9月利上げ示唆を与えた当時と直近では様相が異なります。ブレイナードFRB理事がニューノーマルを迎える現状で利上げに「慎重さ(prudence)」が必要と発言した同じ12日、利上げに真剣な議論が必要と語りつつ、次回利上げに際しインフレにおいて「目に見える改善」を見極めたいと言及していました。スタンスの違いが分かりますね。9月利上げ肯定と受け止められたボストン連銀総裁による発言の軌道修正として、何らかの力学が働いたようにすら見えます。ブレイナードFRB理事をはじめタルーロFRB理事のほか、米大統領経済諮問委員会(CEA)委員長を務めたイエレンFRB議長などビル・クリントン政権と関与が深い投票メンバーがハト派寄りであるという事実が、余計に意識させますよね。なんてったって、今年は米大統領選を控えますから。 今回の辞任は規定路線と捉えられますが、ロックハート総裁には共和党に寄付していた経歴があります。FRB理事や地区連銀総裁の任期を追ったWSJ紙の記事では、「2018年まで入れ替えはない」と伝えていた事情もあり、何となくキナ臭さを禁じ得ません。 【追記】 ブレイナードFRB理事の発言を受けて、ゴールドマン・サックスは9月利上げの確率を以前の40%から25%へ引き下げました。投票メンバー10人のうちブレイナードFRB理事、タルーロFRB理事、セントルイス連銀のブラード総裁、そしてイエレンFRB議長を加えれば据え置き派は明確に4人。利上げ派はカンザスシティ連銀のジョージ総裁にクリーブランド連銀のメスター総裁が加わるかどうかとあって、9月利上げ見通しを引き下げざるを得なかったのでしょう。 (カバー写真:m meehan/Flickr)



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