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米2月個人消費が鈍化、貯蓄率はハリケーン直撃前の水準を回復

Personal Spending Loses Its Steam, But Saving Rate Rebounds To Pre-Hurricane Level. 米2月個人消費支出は前月比0.2%増と、市場予想と前月値と一致した。2016年2月以降続く増加トレンドを維持。前年比では4.6%増と前月の4.5%増を超えた。ただしインフレを除く実質ベースでの個人消費は±0%と、市場予想の0.1%増に届かず。前月の0.2%減(0.1%減から下方修正)に続くマイナスを回避したものの、減税効果に加え平年を上回る気温という好材料に恵まれたものの、個人消費を押し上げることはなかった。前年比では1月と同じく2.8%増となり、2017年の平均値に並んだ。 個人消費の内訳は、前月比で以下の通り。新車販売台数が2月に前月比で減少したように、耐久財が弱い。一方で、ガソリン価格の上昇に支えられ非耐久財が強い伸びとなったほか、寒波の影響で暖房需要が高まったためサービスは底堅さを示した。 ・モノは0.088%減、前月の0.154%減からは改善しつつ2ヵ月連続で減少 >耐久財 0.220%増、前月の1.498%減を上回り過去5ヵ月間で4回目の増加 >非耐久財 0.247%減、前月の0.459%増を上回り過去5ヵ月間で3回目の増加 ・サービス 0.338%増、前月の0.303%増を含め少なくとも17ヵ月連続で増加 米2月個人所得は前月比0.4%増と、市場予想と前月値と一致した。7ヵ月連続で増加している。前年比では3.7%増と、1月の3.8%増に届かず、4ヵ月ぶりの低水準。実質ベースでは前年比1.9%増と前月の2.1%増を下回り、4ヵ月ぶりの低い伸びにとどまった。前月比では0.2%増と、8ヵ月連続で増加した。 可処分所得は前月比0.2%増と、税制改革法案成立直後の減税や臨時ボーナスなどで増加した前月の0.6%増に届かなかったものの、5ヵ月連続で増加した。前年比は3.9%増と、2015年10月以来の高水準に並んだ前月の4.0%増と概して変わらなかった。実質ベースの可処分所得は前月比0.2%増と前月の0.6%増を下回ったものの、5ヵ月連続で増加。可処分所得の前年比は2.1%増と、前月の2.3%増を下回った。14ヵ月連続で増加し、2016年1月以来の高水準となる。 貯蓄率は3.4%となり、前月の3.2%を上回りハリケーンが直撃した2017年8月以来の水準を回復した。2005年9月以来の水準へ低下した2017年11月の2.4%から、改善をたどる。家計はハリケーン後の買い替え需要一巡を経て、減税を通じた所得増や臨時ボーナスなどを貯蓄にまわしつつある。 実質ベースでの個人消費の伸びは引き続き所得を上回るものの、貯蓄率は改善。 (作成:My Big Apple NY) 所得の内訳は、前月比で以下の通り。 ・賃金/所得 0.5%増、前月の0.6%増を下回る(民間が0.5%増と前月の0.6%以下に、サービス部門が0.2%増と前月の0.5%増に届かず、財部門(製造業、鉱業、建設)は2.0%増と前月の1.1%増から一段と加速) ・不動産収入 1.1%増、前月の0.3%増を上回る(農場が2.7%増と2ヵ月連続で増加、非農場は1.0%増と2ヵ月連続で増加) ・家賃収入 0.6%増、前月の0.5%増を含め7ヵ月連続で増加 ・資産収入 0.3%増と前月の0.2%減から改善(配当が0.9%増と税制改革法案成立を支えに4ヵ月ぶりに増加、金利収入は0.1%減と2ヵ月連続で減少) ・社会補助 ±0%、前月の1.3%増から反転 ・社会福祉 0.2%減、前月の2.5%増から反転(メディケア=高所得者向け医療保険は0.2%増と増加基調を維持、メディケイド=低所得者層向け医療保険が0.3%増と9ヵ月連続で増加、失業保険は2.5%減と前月の1.4%増を相殺、退役軍人向けが0.6%増と2ヵ月連続で増加) 個人消費支出(PCE)デフレーターは原油価格が60ドル台で安定するなか、前月比0.2%上昇し、市場予想と一致した。前月の0.4%に届かなかったとはいえ、9ヵ月連続で上昇。前年比は1.8%上昇し、市場予想と前月値の1.7%を上回った。2017年3月以来の高水準となる。コアPCEデフレーターは市場予想通り0.2%の上昇と、前月の0.3%を下回った。コアPCEデフレーターの前年比も市場予想と同じく1.6%上昇、前月の1.5%を上回っただけでなく2017年4月以来の高い水準に並ぶ。とはいえ、PCEとコアは米連邦公開市場委員会(FOMC)の目標値「2%」を2012年5月以来下回り続けている。 PCEコア、漸く上向きのサイン点灯。。 (作成:My Big Apple NY) ――2月は、税制改革法案の成立を受けて所得税減税が引き下げられ、可処分所得が好調な水準を維持しました。おかげで貯蓄率が上向き、6ヵ月前のレベルを回復しています。個人消費がホリデー商戦当時の勢いを失ったとはいえ、過剰消費が抑えられている点は経済減速局面で好材料。金融危機後、やはりアメリカ人の消費性向はかつてより慎重になったと言えそうです。 ▽米3月ミシガン大学消費者信頼感・確報値、2004年以降で2番目の高水準 米3月ミシガン大学消費者信頼感指数・確報値は101.4と、市場予想並びに速報値の102.0を下回った。ただし、約14年ぶりのレベルに上振れしている。内訳をみると、現況指数が121.2と前月の122.8から下方修正されたが、過去最高を維持。見通し指数のみ速報値の88.6から上方修正され88.8となり、4ヵ月ぶりの高水準だった。 原油先物が約3年ぶりに60ドル台に乗せるなか、1年先インフレ見通しは速報値の2.9%から下方修正され、2.8%となる。それでも2016年4月以来の高水準であり、2月までの3ヵ月連続で2.7%を超えた。5~10年先インフレ見通しは速報値と同じく、3ヵ月連続で2.5%となる。なお税制改革実現を意識し、FOMCは2017年12月分の経済・金利見通しで成長見通しを上方修正したが、インフレ見通しを据え置いた。 ミシガン大学消費者信頼感は14年ぶりの高水準、インフレ見通しも上昇の兆し。 (作成:My Big Apple NY) ミシガン大学の主席エコノミスト、リチャード・カーティン氏は、下方修正された結果を受け「関税賦課をめぐる影響と不確実性を嫌気した」と指摘する。特に「高所得者層の間で通商政策が悪材料となり、連邦政策への評価は31から1へ急落、税制改革法案成立の効果を低下させた」という。とはいえ、センチメントは2004年以来の高水準で、現況指数も過去最高で「家計のうち下位1~3位、中間層1~3位で見通しに変化がなかった」ことが大きい。金利上昇見通しは広範囲の所得層で共有されており、「事前に借入を行うか貯蓄で対応している」状況。今後の消費活動は利上げペース次第であるところ、カーティン氏は今回、2018年の個人消費見通しを「2.6%増」とし、従来の2.9%増から下方修正した。 (カバー写真:401(K) 2012/Flickr)



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